ヒストリー
全日本極真連合会 設立趣旨


▲大山総裁

 極真空手は創始者大山倍達が幼少の頃から拳法を学び、松濤館空手の開祖、船越義珍先生の門を叩き、その後、剛柔流空手、また他の格闘技を研究、1963 年国際空手道連盟極真奨学会極真会館を設立しました。

 その後も空手一筋に人生を賭け、世界 124 カ国に 1200 を超える公認道場を有し、非公認を含めるとその数は 1200 万を超える会員を有し単独会派としては世界最大にまで発展するに至りました。
 国内においても全都道府県に支部を設け、日本空手界を代表する流派になったわけであります。

 しかし 1994 年 4 月 26 日、極真空手創始者大山倍達総裁が肺癌のため亡くなられました。
 その後、極真会館は、国内支部長の対立により国内はもとより世界までが分裂に至りました。極真関係者、道場生、極真支持者、また各空手関係者においても多大なご迷惑をかけてしまった事には、各支部長深く反省をしなくてはならない事と思っております。


▲大山総裁 ( 前列左 ) と
藤巻潤氏 ( 前列中 )

 分裂後、各派閥は自派だけが正当な極真だと繰り返し主張し続けてきました。しかし現実に世間より見ると派閥の争い事にしか見えず、マスコミも極真何々派として各々を識別しているのが実情であります。地方においても同じ事が言えます。ここ最近になり極真に関する商標が大きな問題になり、各派閥は一段と自派の正統性を強く訴えています。しかし当初よりどこの派閥にも属さない師範方もおり、それらの師範方が核になり争いではなく、派閥を超えて接点を模索するべきではないかとの考えも出てきました。

 その考え方に賛同する師範方が超党派として集まり連合会の発足となっていきます。
 連合の目的は、自主自立をもった極真各会派、各道場が極真連合体を組織し、極真会館の各派閥の主義主張にとらわれず、極真超党派として大同団結し、日本空手道の普及、発展に寄与すること。創始者大山倍達が残した極真空手を、正しく継承し普及、発展のために研究、研鑽し、極真空手を通じて人格の陶冶と人間形成を目指し、社会に貢献する事を基本理念とします。

 連合会は大山倍達総裁が作った素晴らしい極真空手、そして精神をどう各々伝えていくかを考え、お互いの活動を認め、各極真会派がまとまった大会と段審査の統一性を追求するものであります。
 そのような考えで極真を捉えないと、極真空手界そのものが社会より見放される事になると危惧するものであります。大山総裁時代の支部長師範が大同団結が可能な今現在ならば、極真空手の混迷と混乱の状態を一掃し、迷走を回避できるものと希望をもち、全日本極真連合会の発足に至りました。
 また海外各国・各支部においても日本国内が連合としてまとまっていくなら、世界の極真も同一方向に進むであろう事を確信するものであります。各方面に御理解と御指導、御鞭撻賜りますよう切にお願い申し上げます。

平成13年12月